2011-04-24
2011-04-24
立場
先週、被災地に行く予定でしたが、急遽キャンセルしました。いろいろな情報から、今はまだ行く時期ではないと判断したからです。教会が地域の人々に物資を配り、さまざまな所にボランティアを派遣するセンターとなっており、友人牧師はその最前線に立って1日も休まずに働いています。どれほど疲労困憊しているでしょうか。
行こうか行くまいか迷っているとき、ふと父を家(教会)で看取ったときのことを思い出しました。それは尊い時間ではありましたが、同時に家族で末期がん患者の介護をする戦いの日々でもありました。
夜は何度も起こされてとても神経を使うので、昼間は交代で休んでいます。少し横になっていると、突然、チャイムが鳴りお見舞の方が来られます。たくさんの方に来ていただいて感謝したが、家族が休めず辛かったのです。しまいには父自身が人に会うと疲れると言うようになり、お断りして玄関先で祈っていただいた方もあります。
この時、初めて重病人を抱える家族の苦労や気持ちを知ったのでした。非常事態の3ヵ月間は、曜日も季節の変化もわからず、たまに梅田などに出ると世の中のペースについていけないような有様でした。久々にこの感覚を思い出してハッとしたのです。
今、友人も似たような状況かもしれません。私は私の働き場をしっかり守りながら、祈りのエールを送ろうと思います。それにしても、相手の立場になって考えることは本当に難しいものですね。こんな弱い者のため主が十字架にかかってくださった恵みをかみしめた受難週でした。
「だから、人にしてもらいたいと思うことは何でも、あなたがたも人にしなさい。これこそ律法と預言者である」 (マタイ7:12)