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ふるさと②

ふるさと②

ツツジ

 ふるさと、故郷というのは、いつでも誰にとっても懐かしいもの、胸がきゅんとするものではないでしょうか。慕わしい故郷があればこそ、辛い生活にも耐えうるのではないでしょうか。
 群馬県の富岡製糸場が世界遺産に登録されたということで、連休中に大勢の人が押し寄せたそうです。日本の近代化を支えた製糸工場ですが、まだ親に甘えたい年の女工さんが涙を流しながら働いた悲しい歴史の遺産でもあるのです。朝鮮半島から連行された人たち、辛い労働をしなければ生きていけなかった人たちも、そのようにいつか故郷に帰ることを唯一の望みにしたのではないでしょうか。

 在日コリアンには帰るところがありません。韓国の本籍地に行ってみたって、もはやそこに住む場所はありません。言葉もできず社会に適応できません。しかし、私たちには本国が、ふるさとがあるのです。
 いつか帰る場所、懐かしい場所、温かい場所があるのです。信仰の祖先たちはそのことを知っていました。アブラハムは神さまから「私が示す地へ行きなさい」と言われて、行き先も分からずに出発しました。そして神さまが示された約束の地、カナンに入ってそこに住みました。
 ヘブライ人への手紙11章9節と10節には少しおかしなところがあります。約束の地に住むのに、「幕屋に住んだ」というのです。約束の地に入るということは、旅の終点に着いたということです。それなのに遊牧民のようにテント暮らしをしたのです。変ですね。その理由として、堅固な土台をもつ都を切望していたからです、とあります。本来は家を建てるはずなのですが、もっと土台のしっかりとした都を心から待ち望んでいたので、幕屋暮らしに甘んじたというのです。

 私たちも同じです。地上では旅人であり、寄留者です。ここに住んでいるけれど、ここの者ではない。永遠にここに根を生やして住むのではない。ここが最高の都、ふるさとでもない。もっといいところがあるのです。もっともっと素晴らしい家が私たちにはあるのです。
 皆さん、旅行のパッキングはお好きですか? 面倒くさいですよね。限られた大きさのかばんの中に、荷物を詰めなければなりませんから、必要最低限のものだけ厳選するのです。
 私たちは、旅人であることの意味を噛みしめて生きたいと思います。不要なものはそぎ落とし、大切なものだけを選びましょう。もっとも大切なことは、主を愛し主とともに歩むことです。

2014.5.4礼拝説教要約

「ところが実際は、彼らは更にまさった故郷、すなわち天の故郷を熱望していたのです」(ヘブライ11:16)


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