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終わりの時代

終わりの時代

クリスマスローズ

 『永遠のゼロ』を読んでいろいろと考えさせられたことがあったので、1月のコラムにそのことを書きました。映画もとても話題になっています。すごいと思ったのは、資料に基づき太平洋戦争中の軍の動き、戦闘機についてのかなり詳細な記述が多いのですが、まったく知識も関心もない者も引き込まれてしまうストーリー展開です。

 ところが作者の百田尚樹氏はなんと、都知事選で田母神俊雄氏の応援演説をしており、他の候補者を「人間のクズ」とけなしたり「南京大虐殺はなかった」という発言をしたりしたことを後から知りました。田母神氏といえば、日本の侵略戦争を否定するバリバリの右派で、二人は歴史観や思想が合うと言っていることも知りました。NHKの籾井勝人会長が従軍慰安婦問題について「どこでもあったこと」「国際的に解決済み」というとんでもない発言をして批判されていますが、同じNHK経営委員である彼もきっと似たりよったりのことを考えているのでしょう。

 背筋が凍る思いでした。あの映画や本について、これが戦争讃美の作品だとわかる人は、特に若い人はほとんどいないのではないでしょうか(ただし本人は「戦争を肯定したことは一度もない」そうで、「特攻制度を讃美する気持ちは毛頭なく、特攻隊員を称賛するのだ」と弁明しています)。
 主人公はいくらバカにされようが、臆病者、非国民と言われようが何としても生きて、愛する妻子のもとへ帰るという意思を持った人間なのですから。そして「いのちを大切にしないといけない」という感想を持つ人も実際多いのです。

 そこが、怖いです。
 若い人に人気の豪華キャストで映画をヒットさせ、「愛する家族のために」という美しいことばで飾られた中味が、“皇国ニッポン”を讃美するものであるとは、思いもしないからです。終わりの時代には知恵が必要ですね。お詫びとともに自戒の念をこめて。

「人に惑わされないように気をつけなさい。……戦争の騒ぎや戦争のうわさを聞くだろうが、慌てないように気をつけなさい。そういうことは起こるに決まっているが、まだ世の終わりではない」(マタイ24:4,6)


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