在日大韓基督教会・豊中第一復興教会ようこそ! あなたの訪問を心から歓迎いたします。 환영합니다!

想像力

想像力

パンジー

 アパルトヘイトを肯定するかのような記事が大問題となった曾野綾子さんに続いて、作家のトンデモない発言が出ました。川崎の中学生リンチ殺害事件を受けて、林真理子さんが週刊文春に掲載した文章のことです。すでに次号が出ていたので、全文は読めなかったものの、ネットを通じて概要を知り、心底怒りがこみあげてきました。

「お母さん、お願い」と題されたエッセイは、子どもの窮地に気づいてやれなかったことを悔いて自分を責め立てている母親を、崖から突き落とすようなものです。
 母親がシングルマザーであることに着目し、「お母さんがもっとしっかりしていたら、みすみす少年は死ぬことはなかったはず」「ふだんから子どものことはかまってやらず、うちの中はぐちゃぐちゃ。そして恋人がいたという」と綴ります。

 マスコミはどうして加害者や被害者の家族に貼りついて、あることないことを書きたてるのでしょうか。子どものいるシングル女性に恋人がいてはいけないのでしょうか。家の中の整頓具合は他人に口出しされる筋合いのことでしょうか。
 エッセイではシングルマザーのパートナーが子どもに暴力をふるう事件に言及し、お母さんはなぜ「女」を優先させるのか、子どもが一番だろうと畳みかけます。そしてそういうことをするお母さんは、『週刊文春』も本も雑誌も読まず、「想像力が抜け落ちた人たち」だと言います。

 開いた口がふさがりません。ひとりで5人の子ども育てるお母さんが、どれほど苦労し、身を粉にして働いていたか想像に難くありません。子どもの貧困、女性の貧困は今や深刻な社会問題です。彼ら彼女らにとって、今の日本はあまりも孤立無援で厳しい社会です。子どもを気遣ってあげたくても、できない現状があるのです。

 文化人、知識人の驕り。まったく違う境遇にある人たちへの無理解。相手の立場に立って考えることがいかに難しいかということを、改めて知りました。「お山の大将」に私もなっていないだろうか。
 レントのこの時期、神の子の身分さえ捨てられた方、へりくだり死に至るまで忠実であった方をおぼえます。

☆レント:四旬節:復活祭前の約6週間のこと。

「何事も利己心や虚栄心からするのではなく、へりくだって、互いに相手を自分よりも優れた者と考え、めいめい自分のことだけでなく、他人のことにも注意を払いなさい」(フィリピ2:3-4)

コメント


認証コード3792

コメントは管理者の承認後に表示されます。

powered by HAIK 7.3.7
based on PukiWiki 1.4.7 License is GPL. HAIK

最新の更新 RSS  Valid XHTML 1.0 Transitional