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ひとりじゃない

ひとりじゃない

「クリブ」飼い葉おけという意味の聖家族の様子を表わすお人形です

 今年も私たちは楽しいクリスマスを迎えています。暖房のきいた部屋と素敵な音楽、家族や友人と贈り物と……。
 けれども、2000年前のクリスマスは賑やかでも暖かくもお洒落でもありませんでした。人々が何百年も待ち望んできた救い主、キリストがお生まれになったという福音、グッドニュースを聞いたのは、野原の羊飼いたちでした。

 彼らは当時の社会の最下層に属する人たち。羊の所有者に雇われ、昼も夜も野原で暮らす男たちです。身体には動物の匂いが染みつき、服もいつも薄汚れています。羊たちを放りだすわけにはいかないので、イスラエルの人たちが何より尊ぶ安息日の礼拝を守ることができず、律法を遵守しない罪人、「地の民」と呼ばれました。
 
彼らはどんな気持ちで生きていたのでしょうか。俺たちは外れ者だ、どうせこのまま一生羊飼い暮らしだ、何の希望も変化も望めやしない。そんな諦めと嘆き、無感動な人生ではなかったでしょうか。
 救い主が今日、お生まれになったという天からのビッグニュースは、そんな彼らに世界で最初に伝えられたのです。彼らは飛ぶように駆けて行って、神の御子イエスを礼拝しました。そしてまた元の場所に、羊飼いの生活に戻って行ったのですが、彼らはもう同じ羊飼いではありませんでした。

 貧しい生活と、置かれている状況は変わりません。けれども、否定的な思いが来るたびに、いや、そうじゃない、俺たちは神に愛されている、覚えられている、尊ばれている。だって救い主にお会いしたじゃないか、とそれを打ち消すことができたからです。

 孤立無援で、誰からも振り向かれず、ひとりぼっちだとそう信じて生きてきたのに、そうではなかったのです! 
 あなたも一人ではありません。インマヌエルの主があなたにも出会ってくださいます。あなたとともにおられ、あなたとともに歩んでくださるのです。
 メリー・クリスマス!

「恐れるな。わたしは、民全体に与えられる大きな喜びを告げる。今日ダビデの町で、あなたがたのために救い主がお生まれになった。この方こそ主メシアである」(ルカ2:10-11)

2012.12.23聖誕節礼拝メッセージ要約


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