とんでもない!‽
とんでもない!‽
また食品会社の問題で話題沸騰です。中国の鶏肉加工会社が期限切れの肉を使用していたことが発覚し、日本でもマクドナルドなどで商品を一時販売停止していました。
この加工会社では落ちた肉をそのまま拾ってラインに戻す、カビの生えたものも「このぐらいで死なないよ」と言って使っていることも、中国のマスコミの取材で明らかになりました。このことが「とんでもない!」と日本で大騒ぎになり、だから中国は、という論調にさえなっています。
しかし、よく考えてみると、日本でも全く同じことが福島の人たちに対して、言われているのです。放射能汚染におびえる人たちに対して、まだまだ大丈夫だと太鼓判を押しているのです。
先日、郡山で伝道する牧師に久しぶりに会いました。何か私たちに出来る支援はありませんかと尋ねると、安全な米や野菜を送ってもらえると、とてもありがたいとのことでした。福島産の農産物が他府県では売れないため、県民が消費しているそうです。最初は神経を使い、少々高くても他の産地のものを探して買っていたけれど、何年も続けられないし、もう感覚がマヒしているとのこと。
この話を聞いて、福島の人たちにこんなことをさせているこの国と、何もできないでいる自分に怒りがこみあげてきました。「このくらい平気、死なないよ」というわずかな数値であっても、汚染した土壌から出た農産物を子どもたちに食べさせ続けてよいはずはありません。ストレスが大敵なので、どんどん戸外で遊んで強い身体を作ればよいという問題でもありません。
弱い立場にある人たちを切り捨てていく社会は歪んでいます。そんな社会の中で今は多数者、強者の立場にいたとしても、いつか必ずつけが回ってきます。子ども高齢者も、仕事のある人もない人も、すべての人が尊ばれる社会となり、平和を実現することができるよう祈りを合わせ、今できることをしなければと思いを新たにしています。
「しかし、イエスは言われた。『子供たちを来させなさい。わたしのところに来るのを妨げてはならない。天の国はこのような者たちのものである。』」(マタイ19:14)
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