フクシマと私たち②安全神話のウソ
フクシマと私たち②安全神話のウソ
原子力発電の問題について知れば知るほど、こんな怖いものを造って動かしてしまった人間のエゴ、傲慢さを感じます。
つい最近まで大部分の市民は「安全神話」に洗脳されてきました。「クリーンで安全、環境に優しい次世代の夢のエネルギー」。このような真っ赤なウソが、マスメディアや御用学者たち、芸能人などを巻き込んだ国をあげての推進運動によってばらまかれてきました。
福島第一原発は今、どうなっているかご存知でしょうか。「安定冷却」などまったくの方便、気休めに過ぎません。最も危険な4号機では、むき出しになった燃料プールに1500以上の核燃料棒が入ったままです。爆発してボロボロになった建屋4階にある重い重いプールに、です。先日やっと2本の燃料を試験的に取りだしたそうですが、すべての燃料を取り出して廃炉にするには、なんと40年もかかるということです。
近い将来、東海地震が必ず来ると言われています。大きなダメージを受けた原発は、次の大地震には耐えられません。次に事故があれば、日本の将来、子どもたちの未来はありません。
原発をゆるしてはならないもう一つの理由は、弱い者いじめ、差別の上に成り立っているということです。
今最も被爆して危険にさらされているのは、現場の作業員です。より危険な作業を日雇労働者など、立場の弱い人たちが負っています。彼らは日当と引き換えに、被爆線量を警告するアラームも線量計も外して働かされているのです。労働者はモノ、使い捨ての部品扱いだと元作業員は語っています。
フクシマの現状をご覧になったら、イエスさまならどうされるか。答えは明白です。弱者の犠牲、市民のいのちと引き換えに成り立ち、一部の人間が甘い汁を吸うようなシステム、大地に海に大気に放射能をばらまいて神の作品である地球環境を壊す「バベルの塔」を黙認することはできません。
「裁きのために、わたしはあなたたちに近づき/直ちに告発する。呪術を行う者、姦淫する者、偽って誓う者/雇い人の賃金を不正に奪う者/寡婦、孤児、寄留者を苦しめる者/わたしを畏れぬ者らを、と万軍の主は言われる」(マラキ3:5)
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