誰が戦争に行くの
誰が戦争に行くの
今、とても話題を呼んでいる詩を紹介します。
「明日戦争が始まる」(宮尾節子)
まいにち
満員電車に乗って
人を人とも思わなくなった
インターネットの
掲示板のカキコミで
心を心とも思わなくなった
虐待死や
自殺のひんぱつに
命を命と思わなくなった
じゅんび
は
ばっちりだ
戦争を
戦争と思わなくなるために
いよいよ
明日戦争が始まる
7月1日安倍晋三内閣は憲法9条の解釈を変更し、集団的自衛権の行使を容認するという閣議決定をしました。なんだかよくわからないうちに、「積極的平和主義」だの「戦争への抑止力になる」だのよさそうなことばをならべて、あっという間に決議するのは特定秘密保護法のときと同じです。
確かに今日や明日、実際に戦争に行くことはないかもしれない。けれども、アメリカがどこかの国と戦争をして攻撃を受けたら、日本が参戦できるようになったのです。無感覚になり、平和ボケしているうちに、そんなことになってしまったのです。
一体誰が戦争に行くのでしょうか。安倍首相は行きません。戦争でもあれば儲かるのにと心の底で思っている国会議員、日本経済を動かしているような金持ちのおじさんたちは絶対に行きません。
誰が行くのですか。若い人です。若い人でも、職場があり収入が十分あり、地位も未来もある人は行きません。仕事のない人、収入のない人、志願して入隊でもしないとやっていけない人が行かされるのです。
今、フクシマでは原発の事故の後処理が行われています。被爆しながら恐ろしい作業を行うのは誰でしょうか。日雇い労働者です。被差別部落の出身者、在日外国人、野宿生活者です。戦争は人を搾取します。弱い人を踏みにじります。絶対にゆるしてはなりません。
「同胞であれ、あなたの国であなたの町に寄留している者であれ、貧しく乏しい雇い人を搾取してはならない。……寄留者や孤児の権利をゆがめてはならない。……あなたはエジプトで奴隷であったが、あなたの神、主が救い出してくださったことを思い起こしなさい」(申命記24:14,1718)
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